70年代、80年代って、アイドルって?

■夢の中で、夢の中で (リフレイン) 栗田ひろみの夢を見る
レコードが聴けないので、また繰言である。妙に井上陽水の「断絶」および「氷の世界」を聴きたくなってしまったのだが、しかたなくLPを並べてジャケットを眺めていた。
ふと、思い出してしまったことがあり、う〜ぬ、困った。みうらじゅんに訊けばすぐ分かるだろうか?泉麻人でもいいか。本当にメールしたくなった。


井上陽水のかみさんは今もって石川セリなのだが、かすかな記憶のかなたに栗田ひろみと陽水は結婚してた。そうなのだ。すっかり忘れちゃっているけど、そんなうわさの記憶があるのである。


栗田ひろみ山口百恵とかよりちょっと年齢が上で、たぶん浅田美代子なんかと同世代なのだが、20代でゲーノー界から姿を消した、と思う。今どうしてるかぜんぜん知りませんが。
同時代には肩を並べるようなアイドルがいなかったビックアイドルで、そもそもアイドルってもの自体数が少なかったから、比較対照になるものがないんだけど、その後の大方のアイドルが持つスタイルの原型となったような人気者でした。
かわいいけどたいした美人じゃない。ただし、大島渚が気に入って高校生で映画の主役を務めている。はっきりいって今の長澤まさみとは比べようもないほどへたくそなんだけど、(映画自体はいわゆる長澤まさみ映画とどっこいである:あまり面白くない:彼女が出てるだけよしって映画)そういう女の子が出る映画やテレビがほとんどなかった時代に現れて、アイドルというものを産み落としたようなところがある。


役者として伸びなかったのか、高校生のときの輝きが異常すぎて、二十歳すぎたら普通の人になった。ぼくの記憶ではパイオニアって短命よね的に思っていたのだが、なんとなく雰囲気的に彼女自身、今までにないスタイルの芸能人をやることがめんどくさいと言うか、最終的に女優になるみたいな思考がなかったように思うのだが。
それでいつ井上陽水と結婚したのかって言うと、やぁ〜わかんないですよ。これが。結婚と離婚がげいのー界を去る一因だったのかも知れんな。今思うと。しかも、陽水との結婚話は伝聞ですから。あくまでもうわさだからね。
事実としては栗田ひろみ以降、浅田美代子をも原型にもつ歌下手、せりふ棒読みといういわゆるグラビアを飾るアイドルが商業的に量産されていったから、消費する側にとっては自分の好みでチョイスできる時代になったわけで、彼女の絶対性はほんの数年でかき消された。


もう一つ栗田ひろみの偉大な業績として記憶されるのは、忘れもしない1974年、月並みだけど人気絶頂の17歳高校生のとき、グラビアでヌードを公開したことです。この画像はネットに出てるんだろうか。当時の青少年に与えたショックたるや原爆クラスだったらしいが、ぼくはまだ子ども過ぎて雑誌は買えなかった。けど、小学生にも絶大なるショックを残ししたことは事実だ。クラスの女の子を見て、こいつらもあと4〜5年すれば、あんなになっちゃうんかい!だよね。数年先の未来が恐ろしかった。
この栗田ひろみのヌードに匹敵する衝撃は、紅白歌合戦ちあきなおみが「夜へ急ぐ人」を歌ったときぐらいか。
この点でも彼女は量産型アイドルではなくて、プロトタイプといえるんだろうな。


とりあえず栗田ひろみの映像があるので貼っておこう。

■これが15歳か16歳の栗田ひろみ


どこがいいのかこれではよくわからないと思うけど、ぼくとの年齢差がある意味非常に重要なこと。たとえばこの程度の女の子はいそうでしょう、んで、中学にもいたわけさ。おいらの中学にも。黒髪のきれいなロングで、眼が大きくてって女の子が。同じ中学にいたのは1年だけで彼女はすぐ高校1年になっちゃうわけさ。その彼女(Aさん)が同じ中学にいたときは、Aさん見れば栗田ひろみと重ねて見て息苦しくなり、高校に行っちゃえばテレビで栗田ひろみを見るとAさんを意識するという、典型的な中学男子的妄想ワールド。
栗田ひろみのもっとも罪なところがういうとこで、なんとか中学の栗田ひろみを大量発生させ、男子生徒を狂わせたことにある。
まったくぼくの場合年下なのでよかったが(なにが?)、栗田ひろみと同学年とか1つ2つ上の男子の苦悶は大変なもので察して余りある。その代表的人物がみうらじゅん氏であるから。


つい、昔過ぎる話になっておりますが、アイドルね。
アイドルかぁ、柴田淳をアイドルとするわけにゃいかないので、ほとんど脈絡ないですが、思いつきですが。
ひそかにアイドル的に見ていてファンだった。そういう見方は間違いと言うこともあるうえに、好きだったスタイルが短かったこともあるので、付き合いは短かったですが、


■Suzanne Vega -Luka -1987


この曲とともにTom's Dinerの頃、非常に好きでした。
この80年代終わりの頃のスザンヌがずっとぼくの中にあるということは認めてましょう、で、だから?これと柴田淳を結び付けようと言うのは、あんまりでしょうか。
まぁ、個人的な、あまりに個人的な事情なので。無視してください。


探したけどいい写真がなかった。参考までに栗田ひろみ主演 映画「放課後」のポスター
この映画の劇中歌が井上陽水の「夢の中へ」で、大学生の頃までこの歌を聞くと栗田ひろみが夢の中にでてきました。